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2026-08-18 MVP-1のプライバシー方針を公開レビューで定める(Issue #36)

  • 課題: 本番公開前の条件としてプライバシー方針が必要だったが、現在の実装と将来案が同じ論点に混ざり、決定できないままになっていた。ウォレットアドレス自体は公開情報でも、Initiationの回答やチェックイン履歴と結びつけば、本人への影響は大きくなる。
  • 決定: 現行のフェーズ1 MVP-1だけを対象に、プライバシーポリシーを開発者ドキュメントで公開する。Pull Requestは2026-09-01(JST)までDraftのまま意見を募り、意見を反映・確認した後に初版としてマージする。

決めた範囲

1. 個人との紐付けを外部へ公開しない

ウォレットアドレスとInitiationの回答・進捗、チェックイン履歴との対応は一般公開しない。本人は自分の記録を閲覧できる。

データベースの保守担当者は技術的には全テーブルへ到達できるため、保守、問い合わせ、セキュリティ対応に必要な場合だけアクセスする。ウォレットアドレスがオンチェーンで公開されていることを理由に、アプリ内の行動履歴まで公開情報として扱わない。

2. 現実の身元を求めず、意図的に特定しない

MVP-1は、氏名、メールアドレス、電話番号、住所を求めず、ウォレットアドレスをメンバーの識別子として使う。運営は、現実の身元を特定する目的で、ウォレットアドレスをDiscord、SNS、公開されたオンチェーン情報等と照合しない。

ただし、同じウォレットアドレスに進捗、回答、チェックイン、申請を紐付け、オンチェーン履歴も公開されるため、完全な匿名とは表現しない。利用者自身が外部でウォレットアドレスを公開した場合や、回答や問い合わせに個人を特定できる情報を記載した場合には、個人との紐付けが生じ得る。

匿名性を高める方針は、利用者への影響を小さくするためのデータ最小化であり、個人情報取扱事業者に該当しないことを保証するための表明にはしない。法令上の該当性は、実際に扱う情報と運用をもとに別途確認する。

個人情報保護委員会のFAQ Q1-54は、非営利団体でも個人情報データベース等を事業の用に供する場合は個人情報取扱事業者に該当し得るとしている。また、FAQ Q2-11は、氏名等を削除しても、他の情報と容易に照合して個人を識別できる場合は全体として個人情報に該当するとしている。このため、DAOであることや氏名を取得しないことだけを法的な非該当の根拠にはしない。

3. 実際に対応できる問い合わせ方法だけを案内する

henkaku communityはDAO的に運用されるコミュニティであり、単一の代表者および所在地を設けていない。本サービスの運営に関する業務的な問い合わせは、Discordの問い合わせチケットで受け付ける。

ウォレットアドレスは、特定のアカウントに関する対応で必要な場合に限って記載してもらう。チケットに記載された場合、Discordアカウントとの対応がチケットの参加者とDiscordに伝わることを方針に明記する。

現在、問い合わせ元がウォレットの所有者本人であることを確認する方法は整備していない。保存内容の確認、訂正、削除等に関する相談もチケットで受け付けるが、本人確認が必要な依頼に対応できるとは約束しない。シードフレーズや秘密鍵は尋ねない。

4. 外部サービスは委託先として明示する

本番構成で使用予定のSupabase、Vercelと、問い合わせに使うDiscord、公開文書を配信するGitHub Pagesを方針に列挙する。SupabaseとVercelは利用目的の達成に必要な範囲の委託先とし、広告やデータ販売には使わない。DiscordとGitHub Pagesは、利用者自身もアクセスする外部サービスとして各社の方針を案内する。個人情報保護委員会の通則編3-6-3が示す、委託先は委託された業務の範囲内で取り扱うという境界に合わせる。

5. 将来機能は初版へ先取りしない

質問箱、匿名投稿、外部公開ビュー、AI回答案は未実装なので、初版ではデータを取得・公開・AI送信しないと明記する。各機能を始める前に、必要な情報、閲覧者、利用目的、AI事業者の学習利用を決め、方針の変更案を公開する。

採らなかった案

  • 将来機能を含む完全な方針が決まるまで本番公開を待つ案。実装されていない機能の判断がMVP-1を止め続けるため採らない。
  • 匿名性を高める方針だけを根拠に、個人情報取扱事業者に該当しないと断定する案。法的な該当性は文言ではなく、実際に扱う情報と運用によって判断されるため採らない。
  • 現在の運用では実施できない手続や開示を初版で約束する案(住所・代表者の開示、問い合わせ時のウォレット署名による本人確認など)。
  • ウォレットアドレスは公開情報なので、紐付く記録も公開できるとする案。回答や活動履歴の公開可否は、ウォレットアドレス単体の公開性とは別の判断である。
  • アプリ内に専用ページを実装する案。Issue #36は方針を反映するコード変更を対象外としているため、初版はGitHub Pagesで公開し、アプリからの導線は別Issueで扱う。

公開前に確認すること

  • DAO的な運用で単一の代表者と所在地を置かない場合の運営主体の表示が適切か
  • ウォレットアドレスと回答・進捗・チェックイン・申請の組合せについて、法令上の位置付けをどう判断するか
  • 本番Supabaseの保存地域とVercelの実行地域が、方針に書いた国外処理の説明に収まるか
  • 本人確認が必要な依頼を扱う場合、どの方法と担当者で対応するか
  • 法務の専門家による確認が必要か

本人確認を含む新たな対応方法を整備した場合は、その方法を初版へ追記するか、別Issueで方針を更新する。

秘密情報(SESSION_PASSWORD、Supabaseキー、Safeの認証情報)はドキュメント・Issue・ログへ貼らないでください。